少し前までは「 エッセイ ってなんか退屈そう」というイメージがありました。
しかし、実際に読んでみて印象が一変。
今や小説を読む気分じゃないなぁという時、
迷わずエッセイを手にとるようになりました!
そんな、すっかりエッセイ好きのたまごが、
「エッセイって、面白いの?」
「何から読んだら楽しめる?」
…という疑問をお持ちの方にもおすすめしたい、
【タイプ別おすすめエッセイ10冊】をご紹介します!
おすすめしたい作品が増えましたら、
随時追記していきます!
笑えるエッセイ
エッセイに馴染みがない方にこそ、一番おすすめなのが「笑える・面白いエッセイ」。
退屈な待ち時間や、移動時間に…
こっそりと、ほくそ笑みながら読むのが大好き!
お好きなタレントさんのエッセイから入ってみるのもおすすめです!
風と共にゆとりぬ|朝井リョウ
笑えます!
エッセイって面白いんだ!と教えてくれた、私にとって運命の1冊。
壮絶なのに、笑ってしまう「肛門記」の衝撃は凄まじかった…。
実はこの作品、ゆとり三部作と呼ばれているシリーズの2作目。
シリーズ作品🔻
シリーズ作品とは知らずに、初めて読んだのが2作目になってしまったのですが、
1作目から読んでなくてもかなり楽しめたので、読む順番はこだわりすぎなくても大丈夫!
大泉エッセイ|大泉洋
大泉洋さんのトークを聞いているような感覚になります!
軽快で面白いお話てんこ盛り!
ご本人の文庫版後書きも必見です!
個人的にプールのお話と、
やはりお祖父さんのお話が好きです〜!
阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし|阿佐ヶ谷姉妹
お笑いコンビ、阿佐ヶ谷姉妹さんのエッセイで、
タイトル通りのほほんとした、日常エッセイ!
ほっこり笑えて、ちょっと泣いちゃう。
もう何度も読み返しています!
お二人の魅力がぎゅぎゅっと詰まりに詰まった作品です。
ミホさんの差し色のお話、
エリコさんのカレーのお話が特に好き!
今日もぼっちです。|賽助
ゲーム実況グループ「三人称」の鉄塔さんとしても大人気な、小説家の賽助さんによるエッセイ!
「ぼっちエピソード」をテーマにちょっぴり切なく、時に共感し、愛おしい気持ちになったり…と、笑顔になれちゃう1冊です!
特に「奢りたい」話と、ポケモンの脱出ゲームに参加するお話は、
何度読んでもニヤニヤしちゃいます!
ホーム社文芸図書WEBサイトにて連載されていたものが書籍化しているので、連載の方をチェックしてみるのもおすすめです〜!🔻
連載も書籍も好評だったことで…新たな連載もスタート!
私は単行本派なので…書籍化お待ちしていまーす!!🔻
【2023年8月追記!】
第2弾が待望の書籍化!
第1弾は、過去のエピソードがメインで語られていましたが、
第2弾では、1人ドライブや、料理教室に行ってみるなどなど…積極的にぼっちを楽しむエピソードが満載です!
言えないコトバ|益田ミリ
「なんだか気恥ずかしくって言い難い言葉」をテーマに、文章と漫画で綴られたエッセイ。
時々、心に刺さる一文があったりして、ハッとさせられます。
言葉を大切にするご職業だからこそ、気にし過ぎてしまう部分もあるし、
気づいてあげられる部分もあるんだろうなぁと、発見がある1冊です。
私も、まだまだ「ズボン」のこと「パンツ」って言えなさそう〜〜
月と散文|又吉直樹
又吉直樹さんのエッセイ集。
こだわり抜かれた装丁と文章は、満足度高いです…!
創作のこと、家族のこと、生活のこと。
又吉さんはこう考えるんだなぁと、感心したり、ちょっと笑わせてもらったり。
時にガツンと心を掴まれたりする言葉と出会える1冊でした。
なんの話か忘れ掛けてるけど、飾りたい泥があるなら迷わず飾る。
「月と散文」(KADOKAWA)又吉直樹著 本文より
ドライアイスのスモークを見て「演歌歌手が唄っている」と想像を膨らませるお話も大好き!
キリンに雷が落ちてどうする|品田遊
YouTube「オモコロチャンネル」でもお馴染み、
ダ・ヴィンチ恐山さんのエッセイ!
一つの言葉や、出来事、ものに対して考え込むことが、品田遊さんの思考と文章によってこんなに面白くなるとは…!
私のお気に入りは「ビジネスホテル」というお話です!
1人で無理やりテンションを上げ、普段なら絶対に買わないものをいろいろ買った。
明星一平ちゃん、生ししゃも(12尾)、洋梨、「きのこの山」を作れる知育キット。
どうしてこんなものを。
「キリンに雷が落ちてどうする」(朝日新聞出版)品田遊著 本文より
…ここからどんな展開になるのか、ワクワクしませんか?
食べものエッセイ
個人的に外せないのが「食べもの」エッセイ!
誰もが共感しやすいテーマなので、初めて読むエッセイとしてもピッタリです!
丸かじりシリーズ|東海林さだお
食べものについて深く観察し、思いもよらない角度から熱く愛を語ったり、ときに物申したり…
思わず笑ってしまう大好きなシリーズです!
元祖の「甘栗むいちゃいました」が出現したときの衝撃は大きかった。
『サクランボの丸かじり』(文春文庫)東海林さだお著 本文より
「まさか」とか「そんなことしていいのか」とか「道徳的にどうなのか」とか「神はお許し給うたのか」とか、人々は様々に戸惑った。
以上は、納豆かき混ぜ器についてのお話の中で登場する一文。
「〜ちゃいました」の部分にグッと注目し、愉快に書かれていて最高です。
「あ、なんか面白い」と感じた方は、このシリーズ必見です!
大変人気で歴史あるシリーズ作品で、40冊以上刊行されています…!
そんな著者作品の美味しいところどりをした総集編で、つまみ食いもおすすめ!
ここぞ!という部分を切り取っているせいか、すごくテンポが良いので、サクサク〜っと読めちゃいますよ!🔻
極小農園日記|荻原浩
人気作家、荻原浩さんがご自宅の庭で楽しまれている、小さな家庭菜園について愛情たっぷりに語られています!
家庭菜園とはいえ、かなり本格的であることがうかがえます。
カブが大変なことになっている。東証やニューヨーク、ロンドンの株式市場の話じゃない。うちの庭のカブだ。
『極小農園日記』(文春文庫)荻原浩著
農園以外のエッセイも詰まった、大満足の1冊です!
教養系エッセイ
知らない世界に連れて行ってもらうような感覚で楽しめる、知識系エッセイも大好き!
特に動物や、植物の生態に関するおすすめの作品をご紹介させてください〜!
樹木たちの知られざる生活|ペーター・ヴォールレーベン
森林官として長年、森林の管理をしてきた著者による作品。
木々たちが土の中から、または香りを発することで子供を教育したり、コミュニケーションをとったり。
人間には聞こえない、見えない樹木たちの社会性をのぞかせてもらえる1冊です!
この作品を読んで興味深いと思った方は、
上橋菜穂子さんの「香君」も読んでみると、
どちらも更に楽しめるのでおすすめです!!
動物たちの「感情」について書かれた別著もおすすめ🔻
ミツバチの越冬の姿に感動!
カラハリが呼んでいる|ディーリア・オーエンズ
道も水源もない未踏の地、カラハリ砂漠で暮らし、
カッショクハイエナを中心とした野生動物たちの生活を、命懸けで追った2人の記録。
映画化もされた「ザリガニの鳴くところ」の著者、ディーリア・オーエンズさんと、
その夫であるマーク・オーエンズさんによる著書です。
これは時間をかけてじっくり読んでみてほしい1冊!
カラハリ砂漠の一部に著者がなろうとしたように、
ゆっくりと没入していくような感覚はたまらない読書体験でした。
この経験があるから、きっとあの瑞々しい「ザリガニの鳴くところ」という作品が生まれたんだなと感じます。
カラスはずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは凶暴、イルカは温厚って本当か?|松原 始
待望の文庫化!
勝手な解釈、思い込み…私たちは多くの動物たちを「こういういきものだ!」と決めつけているのだなぁと実感。
人間って本当に「可愛いもの」に弱く、そして甘い!
小難しい印象は全くなく、楽しい文章と美麗な挿絵で、
余すことなく楽しめる1冊です!
まとめ
エッセイは、小説よりも「合う」「合わない」がくっきりするジャンルではないかなと思っています。
少し前の私のように、「なんとなく退屈そう」というイメージから読むのを躊躇してしまっていたなら勿体無い!
是非一度、好みに合いそうな作品をパラパラっと軽くでもいいので、
読んでみてほしいな〜と思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!